研究紹介

文系大学院生が博士号を取得するに至った経緯と所感

概要 2021年12月に、私は博士(社会情報学)を授与された。どんな凡庸な人間であっても、博士号を取るまでにはそれなりの経緯がある。そして、そうした経緯に関する情報は、それなりには面白いであろうし、後進のためになる部分もあるかとは思う。 最初に 筆…

博士論文「消費者の歴史社会学──近代日本における『消費者主権』の系譜」の内容要旨を公開します

※東大リポジトリの更新が遅いため、時限的に本ブログ内にて博士論文内容の要旨を公開します。ご笑覧ください。 約1年半かかりましたが、ようやくリポジトリで公開となったようです。リンクを張っておきます。 https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/recor…

アレ★clubが発行する『アレ』vol.7に寄稿しました

*『アレ』の刊行番号を誤記しておりました。深くお詫び申し上げます(2019/11/27)。 査読論文に書けないことをいかにして書くか、そしてそれに意味はあるのか 標記の通り、アレ★club発行の『アレ』vol.7に「『委託社会』の存立構造――政策コンサルタントのエ…

今更書いた論文の紹介をする②:「商業近代化運動」の論理/倫理――商業コンサルタントによる「安売り」をめぐる言説に着目して――『社会学評論』 69(1), 107-124, 2018

はじめに 前回と同様、Web公開された論文の解説を、投稿の背景なども踏まえた形で行います。 前回はこちらを参照 www.jstage.jst.go.jp 論文概略 D3の時に掲載された論文。投稿はD1の5月で掲載が決定したのはD2の6月。査読結果は投稿(5月)→第一回査読(C/C…

今更書いた論文の紹介をする①:「消費空間としての郊外を作り上げる――日本の小売店舗郊外化における知識ネットワークの役割」年報社会学論集 2017(30), 110-121, 2017

はじめに 論文というものは書き手にとって長いようで短く、言いたいことがすべて言えるわけでもないし、さらにレビューワーの意見を取り入れるうちに自分の当初の思いと全然違う方に論が進んでいくという傾向がある。なので、備忘録も兼ねて、どうしてこうい…